NISTEP注目科学技術 - 2022_E146

概要
日本はリチウム等のLIB原料を完全に輸入に頼ることから常に需給リスクを抱えており、カーボンニュートラル達成には、LIB原料を自給自足する手段の確立が不可欠である。しかしながら、既存技術を用いたLIBリサイクルは高コストであり、特にリチウムのリサイクルはコスト面から極めて困難な状況にある。この問題を解決するため、新たなLIB原料循環に関する研究開発が必要である。
キーワード
リチウムイオン電池リサイクル / リチウム資源循環 / サーキュラーエコノミー
ID 2022_E146
調査回 2022
注目/兆し 注目
所属機関 公的機関
専門分野 エネルギー
専門度
実現時期 5年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 64 (環境保全対策)
分析データ クラスタ 31 (環境化学)
研究段階
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構は、LiSMICによる使用済リチウムイオン電池(LIB)からのリチウム回収コストを評価し、輸入価格(1287円/kg)の半分以下の製造原価で、輸入品より付加価値を有する超高純度リチウムが製造できることを明らかにした。実プラント整備に必要なスケールアップ技術開発として、1)使用済LIBの前処理技術開発、2)分離膜であるイオン伝導体の大型化、3)ベンチプラント規模での技術実証が必要な研究段階にある。本研究を進めることで、LIB原料であるリチウム等が安定的・経済的に供給されることになり、ガソリン車からEVへの転換が円滑に進むだけでなく、省資源・循環型社会の実現に貢献する。
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
-