NISTEP注目科学技術 - 2022_E145
概要
アト秒時間スケールおよびサブオングストロームの空間で誘起される物質内の電子分布の変化から、マイクロ秒時間スケールおよびサブマイクロメートルの空間で誘起される分子集合体における構造変化までを統一的に理解するための計測技術。
キーワード
超高速計測 / マルチスケール / ダイナミックレンジ
ID | 2022_E145 |
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調査回 | 2022 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 公的機関 |
専門分野 | ナノテクノロジー・材料 |
専門度 | 高 |
実現時期 | 10年以降 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 32 (物理化学、機能物性化学) |
分析データ クラスタ | 37 (電磁波・光学・レーザー・光半導体) |
研究段階
近年、アト秒パルスおよび高強度フェムト秒パルスを用いた計測により、物質内の電子分布の変化を実時間で追跡することが可能となりつつある。しかし、その一方で、電子分布の変化がどのように化学結合の組み換えや切断につながっているかを理解するには十分とはいえない状況になる。光源については、高安定および高繰り返しの光源の開発が進められており、計測データの品質の更なる向上が見込まれるが、計測手法(分光手法および計測機器)については、マルチスケールな物質ダイナミクスを計測するには、新規手法の開発が望まれている。
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
微弱な信号量変化のみを選択的に計測することができる計測手法および検出器の開発が必要である。例えば、100%の検出効率を有する荷電粒子(イオンおよび電子)が開発できれば、主信号に埋もれることなく、レアイベントの計測が可能となる。