NISTEP注目科学技術 - 2022_E144
概要
透過型電子顕微鏡(TEM)におけるオペランド(実働環境)計測技術。具体的には超高温(1200℃以上)での反応ガス環境下での材料の組織観察。出口技術としては、水素社会に対応するため(豪州で生産された水素を使った)発電用超高効率水素ガスタービン材料の耐久性向上を目指した組織観察、等。現在、TEMホルダーの作製を専門とする業者数社が1200℃までのホルダーを作っているが、それ以上の温度については材質的(コスト的)な問題から実用化していない。しかしながら、社会実装としては喫緊の課題であり、技術的ベースは既にあるため、開発プロジェクトが立ち上がればスムーズに実現できると考えられる。
キーワード
実働環境計測技術 / 透過型電子顕微鏡 / オペランド
ID | 2022_E144 |
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調査回 | 2022 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 公的機関 |
専門分野 | ナノテクノロジー・材料 |
専門度 | 高 |
実現時期 | 5年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 18 (材料力学、生産工学、設計工学) |
分析データ クラスタ | 40 (材料工学) |
研究段階
技術的ベースは、25年前に既に東京大学の幾原教授(日本顕微鏡学会会長)により実現している(まてりあVol36pp511)。しかしながら、操作性と耐久性にやや難しいところがあり、一般に普及しておらず、製品化もされていない。せっかくNEDOの委託プロジェクト下で取得した特許も2011年に切れてしまった。25年の技術進歩も援用して、より使いやすく、一般に普及しやすい装置の開発が待たれる。具体的には、プロトチップ社などの、より共通化、標準化した試料(MEMSチップ)などを用いることで、課題がクリアできると考えられる。
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
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