NISTEP注目科学技術 - 2022_E142
概要
エネルギーの低い光をエネルギーの高い光にする技術がある。従来、光のエネルギーを活用する技術は、高いエネルギーの光を原資にして、それより低いエネルギーを利用するものだった。これに対して、エネルギーの低い光を使ってエネルギーの高い光に変換する技術が、近年めざましく進化している。例えば、可視光の光を得るためには、紫外光などの高エネルギーな光源が必要であったが、ここ数年、可視光を当てると紫外光を発する物質に関する研究成果が多数報告されている。これらの技術は、エネルギーの利活用を重視する今世紀のキーテクノロジーとして有意義である。
キーワード
アップコンバージョン (UC) / 三重項-三重項消滅(TTA) / 蛍光体、光触媒
ID | 2022_E142 |
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調査回 | 2022 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 公的機関 |
専門分野 | ナノテクノロジー・材料 |
専門度 | 中 |
実現時期 | 5年以降10年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 36 (無機材料化学、エネルギー関連化学) |
分析データ クラスタ | 37 (電磁波・光学・レーザー・光半導体) |
研究段階
有望な研究成果は多数報告されており、実用化に向けた取り組みも行われている。技術として製品として普及するのにどの程度かかるかは微妙なところだが、5年くらいあれば、蛍光体や光触媒などの分野で少しずつ存在感を出していくのではないかと思っている。
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
コストや耐久性等で実用に値する材料開発が進むかどうかが注目されるところである。