NISTEP注目科学技術 - 2022_E87
概要
自己修復する材料
金属,セラミックス,ガラス,ポリマー,エラストマなど様々な材料に関して,"自己修復" の研究がなされている.
現状に関してはMRIの以下のレポートがそれなりに良くまとまっている.
https://www.mri.co.jp/knowledge/column/20200713.html
一方で,「自己修復」というワード自体がまだ成熟しきっておらず,いろいろな意味で使われる場合がある.一番大きな点としては,「分子構造として元に戻る」のか「機能が元に戻る」のかというところである.
「分子構造として元に戻る」場合には,機能も元に戻っていることが考えられ,「完全な自己修復」とも言えるが,場合によっては「機能が元に戻る」だけでも非常に有用である.例えば,電気配線においては,金属の結晶構造が完全に戻らずとも電気伝導性だけが戻れば充分であるし,光学的な透明パネルであれば,分子構造が完全に戻らずとも透過率だけ戻れば充分である.
このように,言葉も成熟しきっていないが,将来的には実現が期待される科学技術であると言える.
金属,セラミックス,ガラス,ポリマー,エラストマなど様々な材料に関して,"自己修復" の研究がなされている.
現状に関してはMRIの以下のレポートがそれなりに良くまとまっている.
https://www.mri.co.jp/knowledge/column/20200713.html
一方で,「自己修復」というワード自体がまだ成熟しきっておらず,いろいろな意味で使われる場合がある.一番大きな点としては,「分子構造として元に戻る」のか「機能が元に戻る」のかというところである.
「分子構造として元に戻る」場合には,機能も元に戻っていることが考えられ,「完全な自己修復」とも言えるが,場合によっては「機能が元に戻る」だけでも非常に有用である.例えば,電気配線においては,金属の結晶構造が完全に戻らずとも電気伝導性だけが戻れば充分であるし,光学的な透明パネルであれば,分子構造が完全に戻らずとも透過率だけ戻れば充分である.
このように,言葉も成熟しきっていないが,将来的には実現が期待される科学技術であると言える.
キーワード
自己修復材料 / 自己組織化材料 / 自己治癒
ID | 2022_E87 |
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調査回 | 2022 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | ナノテクノロジー・材料 |
専門度 | 高 |
実現時期 | 5年以降10年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 35 (高分子、有機材料) |
分析データ クラスタ | 54 (理化学/分子化学) |
研究段階
様々な分野で研究が行われているが,研究段階であるものが多い.信頼性や繰り返し自己修復能の他,自己修復機能を付与するための付加的な要素の大小・コストなどが実用化への課題である.
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
己修復機能を付与するための付加的な要素の大小・コストなど.コストが高くなったとしても,使用寿命が延びることからゴミを生み出さないといった,環境効率性を重視する社会に進んでいくかどうかも関係していると考える.