NISTEP注目科学技術 - 2022_E56
概要
半導体の微細化による計算機の性能向上が難しいと言われる中、新たな計算記述として量子計算が注目されており、量子計算と従来計算の協調が今後の重要な科学技術になると考えられ、量子計算およびその連携計算について、今後実現を期待している。
キーワード
量子計算 / 高性能計算 / 量子アニーリング
ID | 2022_E56 |
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調査回 | 2022 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | 情報通信 |
専門度 | 中 |
実現時期 | 10年以降 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 60 (情報科学、情報工学) |
分析データ クラスタ | 38 (計算機・電気通信・通信デバイス・量子計算機) |
研究段階
現在の量子計算機は、量子ゲート方式と量子アニーリング方式の2つが提唱されている。量子ゲート方式での計算は現在数ビット程度しか扱うことができない現状で、通常の計算に利用できるまでにはまだ時間がかかると想定される。現在は、ビット数を増やす段階で、デバイスや量子ゲートでの計算方式についての研究段階である。また、量子ゲート方式を従来計算機で再現し計算する研究も進んでおり、その上でのアルゴリズム開発等が研究されている。量子アニーリング方式は、量子ゲート方式に比べ実用化が進んでおり、現在アプリケーションの実装などの研究がなされている。
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
すぐに従来計算機がなくなることは考えにくく、量子計算機との協調が重要になると考える。従来計算機と量子計算機による協調計算のための情報処理基盤や、その協調計算を活かした社会に資するアプリケーションの開発が必要である。