NISTEP注目科学技術 - 2022_E30
概要
トポロジカルな電子状態と超伝導の両方の性質を持つトポロジカル超伝導体では、非可換統計性という性質を持つ「マヨラナ粒子」が現れると考えられている。非可換統計性とは、同じ粒子同士を2回入れ替えた場合に元の状態に戻らず、別の状態に移るという性質であり、粒子交換によって演算を行うことができるため、量子コンピュータへの応用として注目されている。
キーワード
トポロジカル物質 / マヨラナ粒子 / 量子計算
ID | 2022_E30 |
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調査回 | 2022 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | ナノテクノロジー・材料 |
専門度 | 高 |
実現時期 | 10年以降 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 13 (物性物理学) |
分析データ クラスタ | 48 (スピントロニクス) |
研究段階
しかしながら、トポロジカル超伝導体に現れる非可換粒子の制御は難しく、非可換統計性の実証の実験すら行われていないというのが実情である。そのため、非可換粒子を用いた量子計算の実現には時間がかかると思われる。一方で、この原理に基づく量子計算は非可換性があるため外部擾乱に強いという特性があり、実現すればより信頼度の高い量子計算が可能となるため、大きなインパクトを与えることができる。
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
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