NISTEP注目科学技術 - 2022_E29
概要
現在人工タンパク質開発技術については、ある程度の自在な構造を構築するレベルに近づいている。しかし特定の機能を付与する、つまり特異的な反応を行う酵素や特異的な会合を行うレセプタータンパク質などの開発は発展段階である。自在な構造だけでなく機能を付与することが可能となれば、基礎研究だけでなく遺伝子治療などへの発展も期待できる。
キーワード
人工タンパク質 / 遺伝子治療 / 計算科学
ID | 2022_E29 |
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調査回 | 2022 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | ライフサイエンス |
専門度 | 中 |
実現時期 | 5年以降10年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 37 (生体分子化学) |
分析データ クラスタ | 5 (分子生物学/薬理学) |
研究段階
人工タンパク質設計研究は既存の天然タンパク質の改変からスタートし、現在では完全に人工的なアミノ酸配列から構造を構築する段階へ到達しつつある。しかし、特異的な基質への結合を設計することは未だ難しく、さらに酵素活性を付与することは更に困難である。遺伝子工学技術と計算科学の発展により、10年以内を目処に完全な人工酵素設計技術の基礎が確立されると考えている。
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
計算科学のさらなる発展と、既存の天然タンパク質をライブラリーとした構造予測技術、また実際に設計・作成した人工タンパク質を評価する技術が必要だと考えられる。