NISTEP注目科学技術 - 2023_E81

概要
物質科学においてはやはり,人工知能技術とロボティクス技術を組み合わせた,実験条件の最適化や計算が重要かと思われます.また,Physics informed machine learningといって,物理情報を組み込んで,あえて,自由度を制限したモデルを作成して,外挿も可能にしている報告が出ています.
また,データベースが拡張され,今後は逆問題の実現も行われると思われます.
キーワード
機械学習 / ロボティクス / Physics informed machine larning / 逆問題
ID 2023_E81
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 ナノテクノロジー・材料
専門度
実現時期 5年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 61 (人間情報学)
分析データ クラスタ 46 (データサイエンス/機械学習・AI)
研究段階
現在,単純な機械学習を用いたマテリアルズインフォマティクスがひろくおこなわれているが,外挿性が低いというのが一般的な常識であるが,それらを克服するためにPhysics informedなモデルが出つつあり,外挿にも成功している. (Phys. Rev. Lett., M. Tsubaki et al. 2021など)

また,データの拡充に伴い,逆問題への取り組みも進んでいるように感じる.
インパクト
インパクトとして,これまで第一原理計算などで要していた時間を削減することが可能となり,物質開発が加速される.
物質開発が加速されれば,長寿命な電池や,高性能な触媒など,様々な分野にインパクトを与えると期待される
必要な要素
何より,人を増やすこと.また,日本は主にハードウェア(機器開発)を重視する傾向があるが,ソフトウェアを重視する土壌をつくる必要がある.