NISTEP注目科学技術 - 2023_W142

概要
ゲノム編集による絶滅種の復元とその生息地の復活
生物多様性の保全を専門とする私にとってはやや専門分野外ではあるが、今後ますます多くの生物が絶滅すると予測されており、近縁種のゲノム編集によって絶滅種を復活させることは生物多様性の消失を反転させる手段として重要であると考えられる。
キーワード
絶滅種の復活 / ゲノム編集 / 生息地の整備
ID 2023_W142
調査回 2023
注目/兆し 兆し
所属機関 大学
専門分野 その他
専門度
実現時期 -
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 39 (生産環境農学)
分析データ クラスタ 51 (生物生態・多様性)
研究段階
ゲノム編集技術はますます発展している。また、毎年多くの生物種のゲノムが解読されている。ただし、ゲノムの機能の解読はまだ不明な部分が多いと思われる。また、絶滅種を復活させても、生息地が復元できないならば、失われた自然を取り戻すという意味では完全に不十分である。生息地の復元技術はその種ごとにケースバイケースで復元する必要があるが、そのような技術は全く確立されていない。
インパクト
社会的課題の解決
環境・生態系への貢献
知の創出
新たなサービス・事業・産業の創出
必要な要素
絶滅種とその生息地の復元については、科学技術だけではなく、倫理的な問題も立ちはだかっている。社会の中でそのような問題にどう対処するか、方向性を決めていく必要がある。
また、もしこの技術が確立された場合、この技術が種を絶滅させることの言い訳にならないよう注意する必要がある(種を絶滅させてもいつでも復活させられるため、絶滅させても問題ない、というようにならないようにする必要がある)