NISTEP注目科学技術 - 2023_W133
概要
タイトル:人工衛星リモートセンシングによる夜間光画像コンステレーションの構築
【概要】
キヤノン電子が2020年に超小型衛星を打ち上げた。これは地球観測衛星の一種であり、地表面の画像を撮像する自社開発カメラを搭載している。この人工衛星は日中画像に加え、夜間光の画像を撮像できる点で優れている。夜間光を撮影できる人工衛星はこれまでに世界で4基程度しかなく、その性能はバラバラである。今回キヤノン電子が打ち上げたCE-SATIIB人工衛星は空間分解能が5.1m、回帰頻度は約5日であり、中国・武漢大学が運用している人工衛星JL1-3B(空間解像度0.92m)に次ぐ空間解像度を誇る。夜間光画像は地表面の明るさを画像として撮像しており、経済活動のバロメータとして各国のGDPなどの指標と相関があることが先行研究で報告されている。今後、夜間光画像を撮像できる人工衛星コンステレーションが構築されれば、日々の経済活動を推定することができるようになる。また、災害発生時には迅速に停電箇所を把握することや、火災の状況を夜間も把握できるようになることから、学術・経済・社会・防衛といった様々な分野に大きな変化をもたらし得ると考えている。
【概要】
キヤノン電子が2020年に超小型衛星を打ち上げた。これは地球観測衛星の一種であり、地表面の画像を撮像する自社開発カメラを搭載している。この人工衛星は日中画像に加え、夜間光の画像を撮像できる点で優れている。夜間光を撮影できる人工衛星はこれまでに世界で4基程度しかなく、その性能はバラバラである。今回キヤノン電子が打ち上げたCE-SATIIB人工衛星は空間分解能が5.1m、回帰頻度は約5日であり、中国・武漢大学が運用している人工衛星JL1-3B(空間解像度0.92m)に次ぐ空間解像度を誇る。夜間光画像は地表面の明るさを画像として撮像しており、経済活動のバロメータとして各国のGDPなどの指標と相関があることが先行研究で報告されている。今後、夜間光画像を撮像できる人工衛星コンステレーションが構築されれば、日々の経済活動を推定することができるようになる。また、災害発生時には迅速に停電箇所を把握することや、火災の状況を夜間も把握できるようになることから、学術・経済・社会・防衛といった様々な分野に大きな変化をもたらし得ると考えている。
キーワード
宇宙(宇宙探査・宇宙利用・宇宙環境(製造・計測)・宇宙資源・宇宙エレベーター・宇宙物理・宇宙エネルギー伝送・宇宙天気予報) / 地球環境・水循環・環境科学技術 / 環境保全・保護
ID | 2023_W133 |
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調査回 | 2023 |
注目/兆し | 兆し |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | 宇宙・海洋・科学基盤 |
専門度 | 高 |
実現時期 | - |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 24 (航空宇宙工学、船舶海洋工学) |
分析データ クラスタ | 2 (マシンインテリジェンス/センシング・データサイエンス) |
研究段階
港湾を対象としてCE-SAT-IIB夜間光画像を解析し、ターミナルの稼働状況を把握することができるという成果について論文投稿中である。
インパクト
投資家によるデータ利用(購入)が見込める。
必要な要素
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