NISTEP注目科学技術 - 2023_W102
概要
近年、物理学の分野では、開放量子系に関する研究が盛んに行われている。従来の量子力学は、通常、外界との相互作用のない閉じた系の過程のもと、理論構築が行われていた。しかし、量子力学を応用した量子デバイスは、系そのものだけではなく測定系も含めて議論する必要がある。したがって、量子デバイスは、孤立系とはみなせず、外界との相互作用のある開放系として取り扱う必要がある。開放系の理論がさらに発達することにより、今後、量子デバイスの実現に向けて、大きなブレイクスルーが期待できる。
キーワード
開放系の物理 / 非エルミート / 非エルミート・トポロジカル相 / GKSL方程式 / 測定理論
ID | 2023_W102 |
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調査回 | 2023 |
注目/兆し | 兆し |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | その他 |
専門度 | 中 |
実現時期 | - |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 13 (物性物理学) |
分析データ クラスタ | 1 (データサイエンス/情報数学・離散数学・数値計算) |
研究段階
基礎理論の構築が行われている段階。冷却原子などの特殊な物理系を用いた実証実験が行われている。
インパクト
量子技術の発展に重要な寄与を与える可能性がある。
必要な要素
さらなる基礎理論の発展。社会からの基礎理論研究を継続することの理解。