NISTEP注目科学技術 - 2023_W95
概要
バーチャル空間でリアルと等価な環境が完全に再現できる技術ができれば大きな変化をもたらしうる。現状のVRでは、リアルな環境に近いところもあるが、ゴーグルをつけながら経験すると、どうしてもリアルとの違いを感じてしまう。特に「VR酔い」は人間の生物学的な限界をVRの技術が超えられていないことを示している。例えばバーチャル世界でリアルと等価な環境が完全に再現され、感覚的にもリアルとバーチャルが変わらないようになると、リアル空間を前提とする人間社会が大きく変わると考えられる。
キーワード
仮想現実 / メタバース / 身体性
ID | 2023_W95 |
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調査回 | 2023 |
注目/兆し | 兆し |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | その他 |
専門度 | 低 |
実現時期 | - |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 61 (人間情報学) |
分析データ クラスタ | 18 (マシンインテリジェンス/ロボティクス・人間工学) |
研究段階
現実と等価の情報をバーチャル空間で実現する技術開発は行われていないものと思われる。
インパクト
人間にとって身体とは何か、など人間性の極めて根源的な部分が問われることになるため、技術に人間がどう向き合うべきかを検討するために極めて大きな影響がある。
必要な要素
現実と等価の情報をデータ化して、それを再現できる技術が必要となる。また、その環境に人間の感覚器官が耐えられるか、そのために何かしらの介入を行うのか、行うべきか、といった点を、生物学的な視点、人文学・社会科学の視点で検討する必要がある。