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NISTEP注目科学技術 - 2023_W86

2022年４月に熊本市で開催された第４回アジア・太平洋水サミットにおいて、岸田総理より「熊本水イニシアティブ」が発表された。本イニシアティブでは、ダム、下水道等を最大限に活用し、「流域治水」を通じて被害を軽減する気候変動適応策と、緩和策を両立できる「質の高いインフラ」整備の推進が世界的な水問題の解決に必要であることが記載されている。
近年、世界各地で集中豪雨による水関連災害が甚大化、頻発化している中、途上国等では水害対策が不十分な国も多い。その理由として、各国において、水害リスクを定量的かつ正確に示すことができないことで、適切な治水計画や対策への予算配分等に影響が及んでいると考えられる。このような状況を改善するため、各国の水害リスク評価の適切に把握する科学技術（水害リスク評価の可視化）の確立は、各国の治水事業の充実、特に災害が発生する事前に投資する事前防災投資の機会の拡大に貢献できると考えられる。

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