NISTEP注目科学技術 - 2023_W58

概要
シームレスな気象・気候予測(あらゆる時空間スケールに対して一定の信頼性を持った予測を行う地球システムモデリング技術、およびその周辺技術やデータ・計算インフラ)
キーワード
シームレス / 気象 / 気候 / 予測 / 地球システムモデリング
ID 2023_W58
調査回 2023
注目/兆し 兆し
所属機関 公的機関
専門分野 環境
専門度
実現時期 -
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 17 (地球惑星科学)
分析データ クラスタ 14 (気候)
研究段階
ベースとなる予測モデルは日本を含む各国に長年の蓄積がある。気象予測のためのモデルは日々の天気予報に、気候予測のためのモデルはIPCCの評価報告書をはじめ長期的なトレンドの予測に既に用いられている。研究開発としてはこれらのモデルにまだ組み込むことができていない予測精度の向上に資する現象の解明やデータの蓄積、モデル化などの研究が行われている。なお予測技術は公共性が高く、個々の企業が開発するのではなく国の研究所や大学等の研究者が中心となって研究開発が行われている。近年は欧米で多くの予算が投じられ、エクサスケールコンピューティングを前提としたモデリングの開発が進められる。
インパクト
近年は気候変動による影響が世界各地で顕在化しており、また自然災害の多くは気象・気候に関連するものと言われている。シームレスな気象・気候予測が実現し、予測結果(科学的根拠)に基づき適切な対策を講じることができれば、幅広く社会的・経済的な損失軽減につながると期待される。
必要な要素
モデルの高度化に資する各種要素研究が必要。またそれらの知見を持ち寄る研究交流の場の形成。予測情報を用いる実務者側の具体的なニーズの可視化とそれに基づく予測研究。