NISTEP注目科学技術 - 2023_W54
概要
資源リサイクル技術:脱炭素の流れで環境負荷低減技術への移行が加速しています。しかしながら、環境負荷低減技術は希少金属資源を利用し、それらの資源埋蔵は一部の地域に偏在化しており、外交戦略のキーとされています。一方、使用後の希少資源は増え続けており、その再資源化技術が着目されています。これらの希少資源の再資源化が達成できれば、資源の国内循環、地球の資源保全に役立ちます。
キーワード
電池 / 環境科学技術 / 環境保全
ID | 2023_W54 |
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調査回 | 2023 |
注目/兆し | 兆し |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | ナノテクノロジー・材料 |
専門度 | 低 |
実現時期 | - |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 64 (環境保全対策) |
分析データ クラスタ | 31 (環境化学) |
研究段階
日本国内でも国プロが動いています。また、国外では国際共同事業によりリサイクル技術開発が進められています。国外ではその投資規模も大きく、米国ではRedwood Materials(20億米ドル)、Ascend Elements(4300万米ドル)、カナダではLi-Cycle Holdings(4.85億米ドル以上)となっています。原理・解明ステージではなく、既に企業が主体となって実証レベルの開発が国外では進んでいるようですが、日本では、まだ芽がで始めた段階のようです。
インパクト
環境・エネルギー・資源への貢献だけではなく、外交上にも重要な技術です。ハイテク産業・環境産業は今後も急速に発展し、確実にその素材である希少資源の需要は増加します。例えば、リチウムイオン二次電池の正極素材であるCoの可採年数を現在の生産量ベースでみると、45年ですが需要拡大により可採年数は減少すると予測できます。これらの資源が外交の手段として用いられないよう、国内循環技術は必要不可欠です。
必要な要素
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