NISTEP注目科学技術 - 2023_W51
概要
たたく、こするなどの刺激による機械的エネルギーが、発光として変換される材料の設計、操作に関わる分野。トリボルミネッセンス、圧電応答発光などとして表現されている。分子や酸化物に見られ、400年ほど前に哲学者フランシスコベーコンがショ糖を暗所でたたき割った際の青い発光を「トリボルミネッセンス」と表現したのが最古の書物の記録である。その後、希土類酸化物を中心に学術発表や特許なども見られる。しかしながら、それらを分子性のインクなどに昇華できれば現象として機械刺激の光への変換だけでなく、災害緊急時などの発光性塗料としても安心安全を確保できる新たな側面も持ち合わせる。しかしながら、現段階では経験則に基づく系が報告されており、実用に至った例はほとんど見当たらない。これには、機械刺激の定量的な測定がかなり難しいことも、分野が発展しにくい理由の一つに挙げられる。すなわち、この現象を知るための基礎基盤科学、構築操作する技術、測定する手法いずれの方向性も未踏といえる。そのため、兆し科学技術として提案する。
キーワード
発光体 / トリボルミネッセンス / エネルギー変換材料 / 計測技術 / 材料開発
ID | 2023_W51 |
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調査回 | 2023 |
注目/兆し | 兆し |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | ものづくり |
専門度 | 高 |
実現時期 | - |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 61 (人間情報学) |
分析データ クラスタ | 54 (理化学/分子化学) |
研究段階
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インパクト
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必要な要素
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