NISTEP注目科学技術 - 2023_E650

概要
いわゆるフライングカー(空飛ぶ車)は、試作車は完成しており、理想的な状況における試験飛行の成功例もあるが、その実用化に向けた技術課題の抽出と解決をはかることが期待される。材料としては軽量なCFRP(carbon fiber reinforced plastics, 炭素繊維強化プラスチック複合材料)が用いられる。自動飛行に向けた人工知能の技術開発は、地上を走行する自動車の自動運転と同様あるいは発展された技術が必要である。そのほかにも、車内空間での人間工学的な観点からの技術開発も進展するのではないかと思われる。
キーワード
フライングカー(空飛ぶ車) / UAM (urban air mobility) / 自動運転
ID 2023_E650
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 ものづくり
専門度
実現時期 10年以降
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 22 (土木工学)
分析データ クラスタ 2 (マシンインテリジェンス/センシング・データサイエンス)
研究段階
機体の開発と試験飛行は成功例がある。自身は軽量材料であるCFRP(carbon fiber reinforced plastics, 炭素繊維強化プラスチック複合材料)の応用の一つとして最初は注目したが、CFRPの乗用車への応用で大きな壁となる量産時の低コスト成形法という点では、改めて見直しが必要であろう。将来的には、無人から有人飛行へと進む際の諸問題への対応はこれからといえ、地上を走行する自動車と比べると事故が起きた場合の人命のリスクがきわめて高くなることから、自動運転技術開発を大幅に発展させる必要がある。
インパクト
社会基盤が一新され、特に地方での活用が先行すると思われ、高齢化が進む地域のライフスタイル・福祉の改善などが期待される。
必要な要素
開発済みの機体の低コスト成形法の開発も進めて実用化を現実なものとしつつ、法整備も含めた自動運転を取り巻く諸問題の解決を急ぐことにより、現実的・実利的な技術へと発展すると期待する。