NISTEP注目科学技術 - 2023_E649
概要
地質情報、土壌分布情報、植生分布図等のビッグデータの融合・重ね合わせによる、農林水産業における生産性の向上、高効率化、ブランド化。これまで、それぞれの専門分野・専門省庁で整備されてきた、地質情報、土壌分布情報、植生分布図等の重ね合わせが可能となり、また、データ自体を包括的に解析することが可能となってきており、それら相互の因果関係や、それに基づく生産性の向上・高効率化の予測、農林水産物のブランド化への貢献が期待される。
キーワード
ビッグデータ / 農林水産業の効率化 / 高付加価値農林水産物生産 / 気候変動・温暖化
ID | 2023_E649 |
---|---|
調査回 | 2023 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 公的機関 |
専門分野 | 宇宙・海洋・科学基盤 |
専門度 | 中 |
実現時期 | 5年以降10年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 41 (社会経済農学、農業工学) |
分析データ クラスタ | 14 (気候) |
研究段階
それぞれの専門分野間での学際的研究を模索している段階。原データを保持する各専門機関間での連携と、それぞれの関連する出口(企業)とのマッチングをそれぞれが行っている段階。
インパクト
農林水産業のICT化・高効率化に対し、ベースとなるデータセットが劇的に追加されることとなり、各分野での経験やそのデータの蓄積をもとにしたこれまでの発展から、イノベーション・ブレークスルーが生じることが期待される。その結果、適地適作や地球環境変化(温暖化)による品種等の変更といった現実的な既存産業の発展への寄与のほか、ブランド化・高付加価値化といった産業競争力の向上への寄与が期待される。
必要な要素
それぞれの専門分野内から想定する発展・出口戦略は、それらの分野内の知見や常識に制約されるため、ステークホルダーが一同に参加し、可能性・方向性について「発見」していくプロセスや、そのような場・機構づくりが必要と思われる。