注目科学技術マップで分析 データ一覧

NISTEP注目科学技術 - 2023_E644

【トランプエレメント有効活用技術】鉄鋼業は国内の製造業が発生する二酸化炭素の約30%を占める。またライフサイクルアセスメント(ＬＣＡ)の観点からも、鉄鋼原料のＣＮ技術が求められる。
　鉄鋼業ＣＮを実現する方法として、鉄スクラップや（再生可能エネルギーを用いた水素による）還元鉄の利用促進が求められるが、トランプエレメントや成分のバラつきの問題があり、ハイテン鋼や薄板鋼の製造に不向きとされてきた。
　近年トランプエレメントの悪影響を克服し(除去するのではなく)、含有合金元素のメリットを積極的に活用してハイテン鋼や薄板鋼を製造する技術開発が進んでいる。

大学や企業の研究室で開発している段階

【知の創出】トランプエレメント有効活用技術(ストリップキャスト等の製鋼技術)
【社会面インパクト】
製鋼の電化と再エネ活用によりＣＮに寄与する(温室効果ガス排出量削減効果　2⇒0.5ｔCO2/トン：▲1,500,000万t-CO2)
鉄の循環型社会(サーキュラーエコノミー)実現に寄与する
再エネ電力を材料（還元鉄）という形で蓄えることが出来る(デマンドレスポンス)
エネルギー(コークス⇒再エネ水素等)・資源(鉄鉱石⇒スクラップ鉄)の国内循環実現に寄与する。

-