NISTEP注目科学技術 - 2023_E615

概要
放射性炭素同位体(14C)は生体を構成する元素の同位体の中で唯一、長半減期の放射性核種であるため、生体や環境トレーサーとして活用されている。どの天然同位体存在比はほぼ一定であるため、現代に育成された植物を用いて作られたバイオマス資源と太古の植物由来の化石燃料(を元に作られた資源)では、14C比が異なる。また、その由来により安定同位体比もわずかに異なる。両者を同時に測定できるレーザー分光に基づく同位体分析法は有機資源の由来分析やバイオマス度測定への適用が期待されている。
キーワード
放射性炭素 / レーザー分光 / 同位体分析 / バイオマス度 / トレーサー
ID 2023_E615
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 ライフサイエンス
専門度
実現時期 10年以降
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 17 (地球惑星科学)
分析データ クラスタ 31 (環境化学)
研究段階
研究室で開発している段階で、企業との共同研究が開始されつつある
インパクト
有機資源の有効活用をするうえで、その資源の由来についてトレーサビリティーを確保することは極めて重要。また、CO2の固定化・貯蔵などの評価のみならず、太古の水温復元、薬物動態評価、発掘現場でのその場年代測定など極めて広範囲な応用が期待できる。
必要な要素
-