NISTEP注目科学技術 - 2023_E611

概要
光学系・弾性振動におけるトポロジカル相。トポロジカル絶縁体は物質の電子特性に関するものであるが、トポロジカル絶縁体において最も重要なトポロジカル相(幾何学的位相)は、電子系に限ったものではない。特に、光学系におけるフォトニック結晶や弾性振動におけるフォノニック結晶などでは、このようなトポロジカル相を誘起するようなデバイス設計が可能である。これにより、減衰効果が極めて低い導波路や損失率が低い共振器などが実現可能になる。
キーワード
トポロジカル相 / フォトニック結晶 / フォノニック結晶 / 導波路 / 共振器
ID 2023_E611
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 その他
専門度
実現時期 5年以降10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 13 (物性物理学)
分析データ クラスタ 48 (スピントロニクス)
研究段階
すでにデバイス設計に向けた研究は大学の研究室のみならず、企業の研究部門でも開発が行われている。
インパクト
トポロジカル相による散逸効果の低い導波路が可能になることにより、光回路の集積化が可能になり、電子ではなく光を用いた論理演算回路が実現できる。光は電子よりも低エネルギーで生成可能なため、省エネルギー化に寄与する。
また弾性波を用いた弾性波に対する導波路・共振器が実現できれば、より省エネルギー化に寄与する。
必要な要素
フォトニック結晶やフォノニック結晶の作成技術のさらなる向上