NISTEP注目科学技術 - 2023_E605
概要
「超解像蛍光顕微鏡による生命現象の解明・微細構造の解析と再生医療・創薬・材料科学への応用」
超解像蛍光顕微鏡は、従来の蛍光顕微鏡手法と比較して10倍の空間分解能を実現可能である。超解像蛍光顕微鏡によるナノイメージングを活用しようという動きは、2014年のノーベル化学賞受賞以来高まっている。超解像蛍光顕微鏡で利用可能な蛍光色素・蛍光タンパク質・蛍光性金属ナノクラスターの開発が活発化し、様々な材料や生体試料の観察が行われている。また、従来観察不可能だった微小なバクテリアの細胞骨格のライブイメージングも可能となっており、再生医療、創薬、微生物学の分野における超解像蛍光顕微鏡を利用した超高解像度観察に関する研究は注目に値する。
超解像蛍光顕微鏡は、従来の蛍光顕微鏡手法と比較して10倍の空間分解能を実現可能である。超解像蛍光顕微鏡によるナノイメージングを活用しようという動きは、2014年のノーベル化学賞受賞以来高まっている。超解像蛍光顕微鏡で利用可能な蛍光色素・蛍光タンパク質・蛍光性金属ナノクラスターの開発が活発化し、様々な材料や生体試料の観察が行われている。また、従来観察不可能だった微小なバクテリアの細胞骨格のライブイメージングも可能となっており、再生医療、創薬、微生物学の分野における超解像蛍光顕微鏡を利用した超高解像度観察に関する研究は注目に値する。
キーワード
超解像 / 蛍光タンパク質 / 金属ナノクラスター / 再生医療・創薬 / 微生物
ID | 2023_E605 |
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調査回 | 2023 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | ナノテクノロジー・材料 |
専門度 | 高 |
実現時期 | 5年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 28 (ナノマイクロ科学) |
分析データ クラスタ | 6 (分子生物学/診断・治療) |
研究段階
超解像蛍光顕微鏡は、さまざまな測定原理のものが存在するが、一部の原理に基づく超解像蛍光顕微鏡が実用化されたことにより、それらを用いた生きた細胞や化学反応が進行する様子をナノメートルの空間分解能で観察する研究が多くの研究室で行われるようになってきた。近年、我が国の企業からも新しい超解像蛍光顕微鏡が市販されつつあり、これらを用いた研究も展開しつつある。
インパクト
超解像蛍光顕微鏡は、従来の10倍の空間分解能を利用して、細胞への薬剤の影響の初期過程、微細な変化を観測することが可能であり、創薬・再生医療の分野での診断、新規材料の開発に活用されることが期待される。微細な初期変化を捉えることが可能となるため、疾病の早期発見につながり医療費の抑制に貢献できることが期待される。
必要な要素
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