NISTEP注目科学技術 - 2023_E563

概要
自由電子レーザー(FEL)による半導体リソグラフィの微細加工の実現が期待できる。
日本においては稼働中のSPring-8やSACLA、ビーム試運転が開始されたナノテラスなど、世界に伍する加速器放射光施設が存在する。特にFELでは大強度の極端紫外線の発生が可能であり、次世代のリソグラフィ技術に必要な135nm光の発生が可能である。FELによるリソグラフィ技術は古くから提唱されていたが、加速器におけるエネルギー回収技術であるERL (Energy Recovery Linac)技術が成熟してきたことでエネルギー効率も向上したことで、加速器分野で近年盛り上がりを見せている。
キーワード
FEL / 半導体 / 超伝導空洞 / ERL
ID 2023_E563
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 宇宙・海洋・科学基盤
専門度
実現時期 5年以降10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 15 (素粒子、原子核、宇宙物理学)
分析データ クラスタ 37 (電磁波・光学・レーザー・光半導体)
研究段階
既にテストスタンドにおいてERL技術の原理実証が完了している段階である。今後はリソグラフィ施設で必要となるビームパワー達成にむけた研究開発と、実機相当のデモンストレーターが必要となる。
インパクト
本技術の確立により半導体チップ製造工場においてFELが必須の施設になれば、既存の工場とは全く異なる施設投資や技術が必要になると考えらえるため、施設改修や必要な技術者の育成・確保など半導体産業において非常に大きなインパクトになると考えられる。
必要な要素
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