NISTEP注目科学技術 - 2023_E524
概要
宇宙農業分野。特にどうやって植物を栽培、土壌を人工的に作るか。ストレス環境で生き残ることのできる微生物群集の選抜、鉱物材料の選抜、コケ、ジャガイモなどストレスに強い植物の選抜が面白く、地球の農業へのフィードバックも期待できると思う。
キーワード
人工土壌 / 土壌微生物 / 宇宙農業
ID | 2023_E524 |
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調査回 | 2023 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 公的機関 |
専門分野 | 環境 |
専門度 | 高 |
実現時期 | 10年以降 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 41 (社会経済農学、農業工学) |
分析データ クラスタ | 50 (農業・森林) |
研究段階
JAXAのプロジェクトでスペース・モスというコケ栽培試験が実施され、異なる重力条件でのコケの生態の変化が解明された。今後、民間も含めた宇宙開発の中で重要な課題の一つになると考えられる。
インパクト
学術的には人間が土を作ることができるのかという問いに対して答えることができ、宇宙開発という人類の夢の実現に貢献することもでき、地球の荒れ地の土壌改良など農業技術へのフィードバックも期待できる。
必要な要素
地球の土壌微生物の多くが土壌を離れては生きられないという問題を抱えており、培養可能な微生物の中からどのように土と同等の機能を有する微生物群集を抽出し、移植するのか、という技術的知見の充実がカギになる。これは近年進歩の著しいインフォマティクスだけでなく実際に微生物を培養することのできる人材の確保も重要な課題となる。