NISTEP注目科学技術 - 2023_E522

概要
近年、自己組織化などメゾ構造創成技術の高度化に伴い、メタマテリアル・メタサーフェイス・アーキテクテッドマテリアルに関する材料開発の発展は注目に値する。これらの材料は、力・振動・光・化学物質などの作用に対して多彩な物理応答を示す多機能性・高機能性に特徴があり、材料開発から産業応用までの横断的で組織的な研究支援体制が必要とされる。特に、その力学機能は強い非線形性を示す傾向にあり、産業応用化を見据えると、対象材料に応じた構造安定解析技術(材料・構造の安定性,健全性,製造効率性などを解析する技術)の構築が必要不可欠である。
キーワード
メタマテルアル / メタサーフェイス / アーキテクテッドマテリアル
ID 2023_E522
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 ものづくり
専門度
実現時期 5年以降10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 18 (材料力学、生産工学、設計工学)
分析データ クラスタ 54 (理化学/分子化学)
研究段階
学問全体として考えると基礎研究の段階にあるが、対象とする機能(例えば、高比剛性・高比強度の新しいセル構造材料(ラティス、ハニカム、フォームなど))によっては、それを発現する材料や構造は既に実現されているものもある。産業応用化に向けた研究・開発を進めていく必要がある。
インパクト
超軽量性を併せ持つ高機能・多機能なメタマテリアル構造の実現は、特にものづくりの持続性の観点から重要であり、その作製技術の創出は社会・経済の発展に大きく貢献する。
必要な要素
ミクロスケールで制御して目的の微細構造を高効率に作製する要素技術が進展すれば、急速な産業応用化が期待される。