NISTEP注目科学技術 - 2023_E509

概要
専門の教育の分野では、Chat GPTをはじめとする対話型人工知能の社会実装が大きな話題となっている。今後、この科学技術が発展すると、人間の学習や発達の在り方、学校教育全般にどのような影響を及ぼすのか、正負の両面で影響があると思われるが、そのインパクトについて注視している。
キーワード
人工知能 / 対話型人工知能 / Chat GPT
ID 2023_E509
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 人文・社会科学
専門度
実現時期 5年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 9 (教育学)
分析データ クラスタ 59 (教材開発・学習支援システム)
研究段階
開発が進み、次の段階のバージョンがリリースされ、社会実装される段階にある。
インパクト
人工知能が普及した社会においても、学校教員はなくならない仕事と言われてきた。しかし、Chat GPTのような対話型人工知能がアバターを用いて児童・生徒に教えるようになると、教員の役割を代替することができるようになり、学校教育に大きな影響を及ぼす可能性がある。また、児童・生徒・学生が対話型人工知能を用いて調べ学習やレポート作成を行うようになると、学習や発達、学校教育全般に大きな影響が予想される。対話型人工知能を用いた学びによって、これまでにない人間の能力を伸ばす可能性もあるが、逆に人間らしい学びを阻害し、資質・能力の獲得や各学校段階で達成されるべき成長を抑制することも懸念される。
必要な要素
高等教育機関においては、Chat GPTについてのガイドラインが急遽、配布された。小学校や中学校、高等学校においても、Chat GPTのような対話型人工知能をどこまで、どのように使用させるのか、なんらかの指針やガイドラインが必要だと考えられる。