NISTEP注目科学技術 - 2023_E49

概要
カーボンニュートラル技術
二酸化炭素を物理的もしくは化学的に固定化し、二酸化炭素を放出しない、リサイクルなどの技術全般を指す
キーワード
カーボンニュートラル技術 / 再生可能エネルギー / 固定化 / 二酸化炭素リサイクル / 資源化
ID 2023_E49
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 ナノテクノロジー・材料
専門度
実現時期 10年以降
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 64 (環境保全対策)
分析データ クラスタ 31 (環境化学)
研究段階
原理・現象が科学的に明らかになってきている段階
特に、再生可能エネルギー電力を用いて二酸化炭素を電気化学的に還元し、有用な化成品(メタン、エタン、エタノール、メタノール、ギ酸、酢酸など)へ変換する科学的固定化についての研究は、基礎研究の域を出ていない
インパクト
二酸化炭素は排出する邪魔者ではなく、リサイクル可能であり資源となりえる。二酸化炭素が資源となれば、カーボンニュートラル技術の導入が加速される。二酸化炭素を有用な化成品へ変換できる技術が普及すれば、化成品のみならず、e-fuelとして付加価値が生まれる。このように二酸化炭素はうまく取り扱えれば新しいビジネス展開が可能であり、カーボンニュートラルに資する展開が期待される
必要な要素
現状様々な固定化方法がほぼ総当たり状態で検討が行われているが、どの技術が生き残るかわからない状態では、どれか一つに限定せず様々な二酸化炭素を固定化する技術開発が求められる。しかし、これらの二酸化炭素固定化技術は最先端の技術であるから、技術者の養成やカーボンニュートラル社会で中心となってくる若い世代の学生教育や意識改革が重要となってくる。
カーボンニュートラル関連研究や教育を行っている研究者や教育者にインセンティブを与え、世界に後れを取らないように対策していくべきである