NISTEP注目科学技術 - 2023_E471
概要
大規模言語モデル(LLM)に基づくAIとその応用。近年、大規模言語モデルの研究開発が急速に進み、2022年にOpen AI社によりChatGPTが公開された。ChatGPTは、文章の翻訳、要約や質問への回答など様々なタスクに対応できること、人間とのインタフェースが自然言語による会話で行えることなど、従来技術にない特徴を持つ。2023年に入り、他社からも類似の大規模言語モデルが公開されたり、アプリ開発が盛んに行われており、今後人間が行ってきた幅広い業務に影響を与えると予想されている。
キーワード
人工知能 / 深層学習 / 機械学習 / 強化学習 / 大規模言語モデル
ID | 2023_E471 |
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調査回 | 2023 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 企業 |
専門分野 | ものづくり |
専門度 | 高 |
実現時期 | 5年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 61 (人間情報学) |
分析データ クラスタ | 46 (データサイエンス/機械学習・AI) |
研究段階
企業を中心とした開発が進んでおり、さらなる基礎技術の高度化と応用開発が並行して行われている段階。
インパクト
科学研究、社会生活、産業分野を問わず大きな影響があるだろう。人力から動力に切り替わった産業革命以来の変化、影響が発生する可能性が高い。これまで将棋や囲碁などゲームプレイの世界では、技術向上にAIをパートナーとするのが常識であったが、科学研究やビジネスにおいてもAIを不可欠なパートナーとして進めることが通常となるであろう。利活用が進むことで、新たな知の発見や、人間がより創造的な仕事に注力することも可能となる。また、これまでに産み出された知識をAIを媒介にして共有したり、伝承したりという利活用も進むであろう。
必要な要素
AIの仕組みに関する基本的な理解(いわゆるリテラシー)向上が広く拡がることが不可欠となる。短期的には、AIの利活用に関するルール作り、法整備なども重要。