NISTEP注目科学技術 - 2023_E446

概要
概念工学。概念を人工物と見なし、特定の目的の実現のためにそれを技術的に創造・改訂することを指しており、現実のエンジニアリングの一分野というよりも、それ以前の哲学的な理論的基礎を確立しようとする段階にある。権利やハラスメントといった概念は、社会的な不公正の是正を目的にした概念工学の産物といえる。いっそう最近の事例としては、たとえばchatGPTのような生成系AIが「理解」の能力を持っているかという問いに、人間の理解を想定した従来の「理解」概念をもって答えるのはきわめて困難であるため、理解の概念そのものに改訂を加えて、AIにも適用できるようにするといった方向が見られる。
キーワード
概念 / 直観 / 改訂
ID 2023_E446
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 人文・社会科学
専門度
実現時期 5年以降10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 1 (思想、芸術)
分析データ クラスタ 29 (社会心理学・行動経済学)
研究段階
哲学者による議論は進んでおり、その実行可能性や構成要素などが検討されている段階である。今後は法学者やAI研究者などを巻き込んだ研究が進んでいく段階だと考えられる。
いずれにせよ、理論的な考察と応用が現状では主であり、大学における研究者が学会等で議論している段階である。
インパクト
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必要な要素
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