NISTEP注目科学技術 - 2023_E440
概要
センサ-衛星間通信による遠隔環境におけるデータ収集インフラの実現が期待される。センサ機器から無線でデータを伝送する手段として、LoRa等に代表されるLPWA(Low Power Wide Area)と呼ばれる無線通信の方式が普及してきている。通信速度は低いが低消費電力であるため、バッテリ動作するような小型のセンサ機器からもデータの送信が可能である。ただし、LoRa等は地上に基地局を設置する必要があり、カバーできるエリアは限られる。これに対し、近年、センサ機器と低軌道の人工衛星との間で直接通信を行う方法が実現されつつある。このような通信サービスが普及すれば、通信網の整備されていない途上国や、海洋上、人間の活動範囲でない世界中のデータの収集が低コストで可能となる。
キーワード
IoT / 低軌道衛星 / センサネットワーク
| ID | 2023_E440 |
|---|---|
| 調査回 | 2023 |
| 注目/兆し | 注目 |
| 所属機関 | 公的機関 |
| 専門分野 | 環境 |
| 専門度 | 低 |
| 実現時期 | 5年以降10年未満 |
| 分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 21 (電気電子工学) |
| 分析データ クラスタ | 38 (計算機・電気通信・通信デバイス・量子計算機) |
研究段階
研究機関や民間企業による実証実験、試験的なサービスが実施されている状態。
インパクト
遠隔地も含めた地球環境及び人々の生活や健康状態のリアルタイムでの把握が可能となる。環境問題のホットスポットを特定し、対策の立案につなげることができる。
必要な要素
低価格での通信サービスの提供。無線免許の取得不要な形でのセンサ機器設置のための法整備や規格化。