NISTEP注目科学技術 - 2023_E437

概要
エッジコンピューティングの普及によって、ネットワーク機器の計算資源、ストレージ資源の向上によって、これまでのエンドホストによる通信制御から、ネットワーク機器主導による柔軟な通信・計算資源制御が普及すると考える。
この中には、ネットワーク機器上でのAI技術、特に深層学習の導入によるネットワーク内のインラインデータ処理が普及するようになると予想される。そのために、エッジネットワーク上での制御プレーンだけでなく、データプレーンまで含めたSDN技術の浸透が予想される。
また、アプリケーションレベルの制御まで発展すると考えられ、コンテナ技術、特にkubernetesなどを用いた動的なマイクロサービスの実現機能が普及すると予想される。これらの技術は当初はBeyond 5G/6Gインフラを活用して導入され、これらの成果としてioT/CPS、ひいてはSociety5.0の実現へと繋がると考えている。
キーワード
インラインデータ処理 / ネットワーク主導AI技術 / Beyond 5G/6G / マイクロサービスの実現
ID 2023_E437
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 情報通信
専門度
実現時期 5年以降10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 60 (情報科学、情報工学)
分析データ クラスタ 38 (計算機・電気通信・通信デバイス・量子計算機)
研究段階
現状では、インフラ設備の構築が進んでいる状況。
ただし、原理、理論については、まだ大学での研究レベルといえる。
今後、実機検証、その後企業による導入が開始されると予想される。
インパクト
Society5.0の実現はスマートシティやデジタル田園都市などの政府主導の政策に直結する子tおになるため、非常にインパクト、影響は大きいと考える。
必要な要素
センサなどの環境データのネットワーク上での利活用に関する社会の理解が必要と考える。そのために、センシングデータに対するデータ処理の許可、などの政策などの立案が必要と考える。(従来のユーザ間の通信に対する避密の確保とは異なる事を明記する)。

その上で、実証実験を通じた問題点の検証、及びユーザへの啓蒙活動が重要になると考える。