NISTEP注目科学技術 - 2023_E435

概要
RNA作用低分子の同定法の確立と、RNAを標的とした創薬に注目が集まっている。これまで遺伝子治療や核酸医薬でアプローチされていた疾患に対して、低分子による薬剤が見いだされつつある。
スイスRoche社が脊髄性筋萎縮症(SMA)の経口剤リスジプラム(risdiplam)を同定し、これによってアンチセンスDNA、遺伝子治療、そして経口低分子薬の3つのモダリティ間での競合が促進される。
キーワード
スプライシング制御 / NMR / RNA標的創薬
ID 2023_E435
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 公的機関
専門分野 ライフサイエンス
専門度
実現時期 5年以降10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 52 (内科学一般)
分析データ クラスタ 10 (腫瘍学/創薬・治療法開発)
研究段階
低分子最適化の方法論が見いだされつつあり、RNAへの親和性を指向した低分子ライブラリーも用意されているようだ。
インパクト
これまで遺伝子治療や核酸医薬でアプローチされていた疾患に対して、低分子による薬剤が見いだされることによって、同じ疾患に対してモダリティ間での競合が促進される。その結果、患者さんは薬剤の選択の幅が広がり、比較的安価な低分子の薬効がニーズを満たした場合には医療経済的な貢献も期待できる。
必要な要素
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