NISTEP注目科学技術 - 2023_E415
概要
量子インターネット。インターネットの量子版(古典ビットではなく量子ビットを送受信する能力を持つ)であるが、量子コンピュータ同士の接続や、量子暗号の基盤となることが期待されている。
キーワード
量子インターネット / 量子通信 / 量子中継
ID | 2023_E415 |
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調査回 | 2023 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | 情報通信 |
専門度 | 高 |
実現時期 | 10年以降 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 13 (物性物理学) |
分析データ クラスタ | 38 (計算機・電気通信・通信デバイス・量子計算機) |
研究段階
研究室で量子インターネット構築へ必要な量子中継技術が開発されている段階だが、産業界の期待も高まっており、企業との共同研究も出てきている。
インパクト
上で記述した大規模量子計算や、end-to-endの量子暗号等の社会実装が進む。ただ現在のインターネットで使用されているアプリケーション群のほとんどが30年前には想像もされていなかったように、量子インターネット構築は始まりにすぎず、その後キラーアプリケーションとも呼べるべきものが登場する可能性がある。それによって現在のインターネットのように我々の生活に不可欠なものとなる可能性はある。
必要な要素
量子中継技術の進展。長距離間を結ぶ技術として中継技術が十分に発展する必要がある。
技術的な進展が十分になされた場合、社会側課題としては、現状の光ファイバーネットワークに量子通信をそのまま挿入することが難しい(光増幅器などは量子通信では使えないため)問題があるので、量子インターネット用のインフラ設備の導入が留意点となろう。
技術的な進展が十分になされた場合、社会側課題としては、現状の光ファイバーネットワークに量子通信をそのまま挿入することが難しい(光増幅器などは量子通信では使えないため)問題があるので、量子インターネット用のインフラ設備の導入が留意点となろう。