NISTEP注目科学技術 - 2023_E402
概要
サロゲートモデルの構築と適用範囲の拡大に注目している.サロゲートモデルは,物理現象のシミュレーションを機械学習で代替する方法として知られている.サロゲートモデルを構築することで数値シミュレーションを代替することが期待できる.近年では,機械,土木などの工学分野において多くの研究例が報告されている.これまでのCAE(computer-aided engineering)において,数値シミュレーションは大きな役割を果たしてきたが,完成したサロゲートモデルを用いた場合,計算負荷の観点からも有利となることが考えられる.単に現象の再現(シミュレーション)だけでなく,設計・最適化・逆解析などにおいても大きな貢献も期待できる.
キーワード
サロゲートモデル / 機械学習 / CAE ((computer-aided engineering)
ID | 2023_E402 |
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調査回 | 2023 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | 社会基盤 |
専門度 | 低 |
実現時期 | 5年以降10年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 20 (機械力学、ロボティクス) |
分析データ クラスタ | 46 (データサイエンス/機械学習・AI) |
研究段階
企業によるソリューションが提案されている段階であり,適用自体は十分に実用段階に達していると考えられる.また,大学等の研究機関により,課題の整理・解決への試みが行われている.
インパクト
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必要な要素
サロゲートモデルは現象の代替を目的としており,構成されたモデル自体の定量的な評価が難しい印象を受ける.専門性を有する人物がその経験をもとに使用する上では問題はなさそうである.一方で,適用範囲を拡大する上では,この点を留意する必要があると考えられる.