NISTEP注目科学技術 - 2023_E40
概要
原子間力顕微鏡 (AFM), AFM-IR (赤外分光法):
どちらも,ナノメートルスケールの空間分解能で,試料を観察する分析技術 (イメージング技術)である。AFMは,有機物を原子レベルで観察することにより,その分子構造を視覚的に調べることが可能で,これまで,隕石から溶媒抽出した有機物について,分子構造が視覚化されるなど (Kaiser et al., 2022, Meteoritics&Planetary Science1-13,など),研究が進められている。また,微笑領域における有機物の分布や分子構造推定,周囲の鉱物との関係を調べるため,AFM-IRを用いた研究も進められている。
隕石有機物をはじめ,地球外有機物の進化の解明は,回答者の専門分野の大きな課題であり,そのために,有機物の構造解析は必須である。そして,地球外有機物は,nm~umの微小な範囲で不均一な分布や構造を示すため,空間分解能の高い分析技術がとても重要になる。現段階では,表面の凹凸が問題となりAFMによる有機物の分子構造観察は,溶媒抽出物に対してのみとなっているが,今後技術が発展することにより,隕石や地球外有機物試料のまま (鉱物+有機物)観察することが出来れば,初期太陽系における物質進化の解明に大きく近づくことが期待される。
どちらも,ナノメートルスケールの空間分解能で,試料を観察する分析技術 (イメージング技術)である。AFMは,有機物を原子レベルで観察することにより,その分子構造を視覚的に調べることが可能で,これまで,隕石から溶媒抽出した有機物について,分子構造が視覚化されるなど (Kaiser et al., 2022, Meteoritics&Planetary Science1-13,など),研究が進められている。また,微笑領域における有機物の分布や分子構造推定,周囲の鉱物との関係を調べるため,AFM-IRを用いた研究も進められている。
隕石有機物をはじめ,地球外有機物の進化の解明は,回答者の専門分野の大きな課題であり,そのために,有機物の構造解析は必須である。そして,地球外有機物は,nm~umの微小な範囲で不均一な分布や構造を示すため,空間分解能の高い分析技術がとても重要になる。現段階では,表面の凹凸が問題となりAFMによる有機物の分子構造観察は,溶媒抽出物に対してのみとなっているが,今後技術が発展することにより,隕石や地球外有機物試料のまま (鉱物+有機物)観察することが出来れば,初期太陽系における物質進化の解明に大きく近づくことが期待される。
キーワード
イメージング技術 / 分子構造 / 分光学
ID | 2023_E40 |
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調査回 | 2023 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | 宇宙・海洋・科学基盤 |
専門度 | 中 |
実現時期 | 5年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 17 (地球惑星科学) |
分析データ クラスタ | 54 (理化学/分子化学) |
研究段階
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インパクト
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必要な要素
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