NISTEP注目科学技術 - 2023_E399

概要
複雑な流動現象を制御して、熱流体機器の飛躍的な省エネルギー化および低環境負荷化を達成する技術の実現が期待されている。流れの計測、流れの数値シミュレーション、制御理論、データ科学など、複数の学術分野を融合してこれまでよりも格段に高い制御効果を得られる技術の達成を目指した開発が進められている。複雑な流動現象の代表である乱流現象の制御について、乱流の直接数値シミュレーションとそれによって得られるビッグデータに機械学習を適用することで、従来よりも精度よく流れの予測が可能となる研究報告があるほか、センサやアクチュエータの最適配置、スパースなデータやノイズを含むデータから流れを推定するこれを活用した乱流制御への期待が高まっている。シミュレーションやデータ科学によって得られた新たな制御方法を実際に適用するために、実験による検証が必要である。乱流の制御において効果の高いフィードバック制御を実現するためにはセンサ・アクチュエータのリアルタイム制御が必要となる。これらの要素技術を組み合わせて新たな乱流制御技術が実現されると期待される。
キーワード
乱流制御 / 乱流の数値シミュレーション / 乱流計測 / データ科学 / 制御理論
ID 2023_E399
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 ものづくり
専門度
実現時期 5年以降10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 19 (流体工学、熱工学)
分析データ クラスタ 36 (熱・流体・波・運動エネルギー)
研究段階
数値シミュレーションでは効果が実証されている段階
インパクト
複雑の流動の制御が可能になれば、多くの熱流体機器の省エネルギー化・低環境負荷化が達成される。
必要な要素
センサ・アクチュエータの性能向上が必要である。