NISTEP注目科学技術 - 2023_E378

概要
動的メタマテリアルによる電磁波制御技術。ますます高周波数化が進む電磁波技術において、従来の半導体デバイスでは十分な応答が得られない状況が増えてきている。ここにメタマテリアルと呼ばれる人工材料の活用が期待されている。メタマテリアル技術は構造サイズを変えることで電磁波域から光領域などの様々な周波数帯域に展開可能であるというメリットを持つ。さらに、通信・センシングへの応用を考えると動的に構造を変形可能な動的メタマテリアルの開発が必要とされている。
キーワード
メタマテリアル / メタ表面 / 動的メタマテリアル / 動的メタ表面
ID 2023_E378
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 ナノテクノロジー・材料
専門度
実現時期 5年以降10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 21 (電気電子工学)
分析データ クラスタ 37 (電磁波・光学・レーザー・光半導体)
研究段階
メタ表面と呼ばれる人工表面について近年その設計の基礎理論が確立されてきており、決定論的に応答をデザインできるようになってきている。最近では企業のプレスリリースでメタマテリアル・メタ表面などの名前を見る機会も増えてきている。Nature Photonicsの2023年1月号ではメタ表面特集号が組まれ、そこで"Metasurfaces go mainstream"なる記事が書かれるなど、今、アカデミックな知見が企業にも移行しつつある時期であると考える。
インパクト
通信・センシング技術への応用が期待でき、社会的基盤(都市・地域・交通・インフラ)の強化に繋がる。それにより、くらし・ライフスタイルの改善が期待できる。
必要な要素
メタマテリアル設計論のさらなる進展と、動的材料開発の2つが必要とされている。これらの2つが有機的に結びつくことで爆発的な進展が見込まれる。