NISTEP注目科学技術 - 2023_E366
概要
腸内細菌叢について、バクテリオファージやバクテリオシンを用いることにより特定の細菌を減少させたり増加させたりといった制御を行うことにより、疾患や特定の体質改善を望めるような技術。
キーワード
腸内細菌叢 / バクテリオファージ / バクテリオシン
ID | 2023_E366 |
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調査回 | 2023 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 企業 |
専門分野 | ライフサイエンス |
専門度 | 中 |
実現時期 | 5年以降10年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 38 (農芸化学) |
分析データ クラスタ | 60 (感染症・ワクチン・治療薬) |
研究段階
20世紀から研究がなされていたが、感染症等の治療に対しては抗生物質が威力を持っていたためロシア等を除いて治療等に応用されてこなかった。しかしながら抗生物質の多用による耐性菌の出現や、より狭いスペクトラムでの制御には抗生物質は不向きであることから見直され始めている。しかしながら、腸内細菌の単離培養等の地道な研究が必要であるため、大学や一部のベンチャー企業で検討がされているのみと認識している。
インパクト
疾患の積極的予防や生活習慣病につながるような体質改善、難病治療等に対する個別化医療を提供することが可能になると考える。
必要な要素
地道で地味な研究への従事者に対する業績評価やインセンティブ、研究予算の配分等、国レベルでのイニシアティブが必要と考える。