NISTEP注目科学技術 - 2023_E353
概要
加工技術によって,ものづくりは支えられており,その優劣が各国の製造業の優劣を左右する宇.よい加工技術を創出する国は製造業としての地位を得ることができる.我が国では切削加工から半導体製造装置に至るまで,様々な加工技術が研究されており,極めて先駆的な研究がなされている.それらの技術はいずれも実現が期待されている.こういった技術は,重要でありながらも,目新しさがない(聞き慣れないことではない)ため,キーワードからも漏れており,我が国の将来を非常に感じる.
キーワード
資源エコシステム / ロボット / エネルギーシステム
ID | 2023_E353 |
---|---|
調査回 | 2023 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | ナノテクノロジー・材料 |
専門度 | 中 |
実現時期 | 5年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 7 (経済学、経営学) |
分析データ クラスタ | 29 (社会心理学・行動経済学) |
研究段階
-
インパクト
他国に先駆けて作れるようになるものができることから,製品創出の観点で他国よりも優位性が得られる.また,製造装置自体も輸出することで,利益を誘導できる.
必要な要素
人材の確保.産業規模に対して,研究者の人材が足りていない.これらの産業は,不可欠で,将来の産業の基礎となる産業であるのに,ブームによって,他の研究分野に人が流れている.過去にバイオ系の研究者を大量に育成して,どうなったかを思い出してほしい.さらに,当時と違い,若者という資源が不足しているので,取り返しがつかないことになる.NISTEPの調査を見てもわかるように,こういった製造分野のことがキーワードになく,すなわち,全く注目されていない.だれでもわかる流行的な研究にばかりに注目が集中している.我が国の現在の科学技術を維持・永続的発展をさせる観点が足りていないように思う.これでは,科学好きの少年・少女から回答を集めたアンケート結果と変わらない.現在の科学技術・産業の保守に責任感を持ちつつも,将来のGDPの増強に繋げる目的をもち,回答を集めてほしいと思う.ブームに乗っかり政策を考えることは,我が国を維持するために必要な産業かつ,将来の産業の基礎となる産業にいくべき人の流れを阻害してしまう.危機感を感じる.