NISTEP注目科学技術 - 2023_E340

概要
生成AIを利用した生体材料のデノボ設計=バイオDX:蛋白質に代表されるように、巨大分子系の構造同定は非常に難しく、構造に起因した機能発現の関係性は明らかになっていない。従って、構造・機能の相関性が不明なままでは、生体材料の設計指針を得ることはできない。最近、生成AI技術の進展により、生体材料の構造生成AIが注目され、その構造予測精度は格段に向上した。当該構造生成AIにより信頼性の高い立体構造が得られることで、生体材料系の構造・機能相関の解明が進み、生体材料設計の実現まで進展していくと考えられる。
キーワード
生成AI / デノボ設計 / 構造機能相関 / 生体材料 / バイオDX
ID 2023_E340
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 ナノテクノロジー・材料
専門度
実現時期 5年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 61 (人間情報学)
分析データ クラスタ 54 (理化学/分子化学)
研究段階
要素技術としての生成AIは、研究室レベルでの開発が進み、基本的には実装・実証されているが、その次のフェーズとしての構造機能相関は未解明の段階である。
インパクト
立体構造生成AIの進展と活用が進めば、産業応用上は、AI創薬分野が飛躍的に進展すると考えられる。
必要な要素
立体構造生成AIの進展によって、人工生体材料が多数発見され、そのデータ蓄積が進めば、生成AIモデルの改善に繋がり、このようなサイクルがシームレスに循環していくことで、バイオDXが実現されると考えられる。