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NISTEP注目科学技術 - 2023_E314

スマートテキスタイル技術。従来の、伸縮や抗菌などの機能性に加えて、テキスタイルに電気的な機能性を加えることにより、ウエアラブルデバイスを作製する。従来の機能は、テキスタイルの全体に均一に付与すればよかったが、電気的な機能は、絶縁性、導電性等を任意に作り分けることで、電気的な能動素子、受動素子、配線等を形成する。

一部の原理現象が科学的に明らかになった段階であり、どのように実用化するかが次の課題。また、テキスタイルにどのように機能性を付与するかは様々な手法があるため、今後も原理的な研究を続けるべきでもある。

スマートテキスタイル技術を活用し、人が常に着用し、人体の情報を取得できるようなウエアラブルデバイスが作製された場合、原理、製造の面で、学術的に大きな変化はないが、応用された場合に、健康、福祉、介護、医療等の面で大きな学術的効果をもたらすものと考えられる。また、膨大な数の人間の長時間にわたる情報の取得は、人工知能や機械学習等にも大きな影響を与える。
その結果、社会的行動の変容、経済的なインパクトは計り知れないほど大きなものと考えられる。また、当該ウエアラブルデバイスを着用する人たちは、自身の健康を管理しライフスタイルを改善、健康寿命が人間の寿命となる生活と送れるようになり社会の福祉や労働力へ大きく貢献できる。

経済的なしがらみ、大企業の固定観念、売れるものしか作らないという悪癖を改善するべき。