NISTEP注目科学技術 - 2023_E301

概要
光コンピューティング

従来の電気に変わり、各種のアナログ演算を、光信号を用いて行う技術。光回路のユニタリ性を用いて、任意のユニタリ変換が可能なことを用いて、入力の光信号ベクトルに、任意のユニタリ行列を演算する。線形の行列演算が可能なことから、近年非常に話題となっているニューラルネットワークに必要な演算が実行可能であり、光を用いたニューラルネットワークの回路実装が盛んに研究されている。従来の電気信号による演算と組み合わせて用いることで、演算の高速化、消費電力化が期待される。
キーワード
光ユニタリ変換 / 光ニューラルネットワーク / 光行列演算
ID 2023_E301
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 情報通信
専門度
実現時期 5年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 21 (電気電子工学)
分析データ クラスタ 38 (計算機・電気通信・通信デバイス・量子計算機)
研究段階
産学両方での、非常に活発な研究が行われている。簡単な画像認識を光回路によるニューラルネットワークで実行するような論文は既に出始めており、実用化に向けた研究が進んでいる。アメリカでは、既にベンチャーも立ち上がっている。
インパクト
機械学習技術の進展により増え続けるデータセンタにおける消費電力の、抜本的な削減に寄与する可能性がある。
必要な要素
光回路の高性能化(損失低減、歩留まり改善など)
光回路の駆動電気回路の開発
通常の電気処理のニューラルネットワークとのインターフェース