NISTEP注目科学技術 - 2023_E281

概要
高出力、高エネルギー変換効率を有した燃料電池としてプロトン伝導性セラミックスを電解質とした燃料電池(PCFC:Protonic Ceramic Fuel Cell)の実用化が期待されている。PCFCは水素を燃料として発電することから二酸化炭素を排出しないとともに500℃~700℃の中低温で作動することから安価な耐熱部材を用いることができ、貴金属などの触媒を必要とせずコストの低減が期待できる。
キーワード
プロトン伝導性セラミックス / 燃料電池 / 発電 / 水素
ID 2023_E281
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 ナノテクノロジー・材料
専門度
実現時期 10年以降
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 36 (無機材料化学、エネルギー関連化学)
分析データ クラスタ 11 (理化学/エネルギー・脱炭素)
研究段階
原理や現象は明らかになっており実用化を目指して企業との共同研究やNEDOでのプロジェクトが進んでいる段階である。
インパクト
二酸化炭素排出削減に大きな影響を与える。さらに家庭用燃料電池低コスト化へつながり社会普及にも大きく貢献できると考えられる。
必要な要素
現在、工業プロセスも踏まえて開発が進められているが大型化やスタック化など実用化に向けたスケールアップが必要である。また、耐久性の向上も必要であり要素技術の進展が必要である。また、燃料電池の社会的な普及促進も必要な要素である。