NISTEP注目科学技術 - 2020_E959

概要
物質共生学(マテリアル・シンバイオシス)。生体内では、腸内細菌叢など「非自己」との共生形態が成立し、生命維持の基盤となっている。一方でバイオ医薬品や生体適合材料など様々な機能性分子が開発されているが、これら「非自己物質(マテリアル)」と生体との共生は真の意味で達成されていない。この様な課題を解決するため、生体とマテリアルとの共生形態を「マテリアル・シンバイオシス(物質共生)」と定義し、マテリアルー生体分子間に示される弱い相互作用に基づく協同性作用の解明とその時空間的な解析により、物質共生とは何かを解明する学問分野を創成しようとしている(令和2年度文部科学省科研費・学術変革領域(A)に採択)
キーワード
2020年調査にはこの項目はありません。
ID 2020_E959
調査回 2020
注目/兆し 2020
※2020年調査にはこの項目はありません。区別のため、便宜上 「2020」 としています。
所属機関 大学
専門分野 ライフサイエンス
専門度 -
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実現時期 10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 37 (生体分子化学)
分析データ クラスタ 6 (分子生物学/診断・治療)
研究段階
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インパクト
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必要な要素
従来型のマテリアルの分子設計は、生体に打ち勝ち、生体機能を凌駕することを目指したものが大半であった。また、マテリアルに対する免疫応答に着目すると、既報の多くは抗体やサイトカインの産生に代表される、いわば最終応答を解析することのみに終始していた。すなわち、「なぜそのマテリアルが免疫原性を持つのか?」ということには、これまで殆ど目が向けられていなかった。我々はその作用機序に着目し「物質共生とは何か?」を世界にさきがけて解明し定義することを目指す。本領域の研究成果により、様々な最先端医薬品や機能性材料に対して認められる課題(免疫原性、悪性腫瘍誘発など)の解決が期待される。