NISTEP注目科学技術 - 2020_E937
概要
細胞内液液相分離の理解のための分析技術の確立。液体と液体が混ざり合わずに分離する現象は液液相分離と呼ばれる。細胞内ではタンパク質や核酸のような柔軟な生体高分子が液液相分離し、生じた液滴の内部に様々な生体分子が区画化され、多様な生物学的な機能が制御されていることが徐々に明らかになりつつある。細胞内液液相分離は、発生や老化のほか、様々な疾患とも関連しており、この現象の理解と制御法の確立は基礎研究から医学まで広く重要である。しかし、細胞内液液相分離に特化した分析方法・技術はまだ十分に整備されておらず、体系的な理解、ひいては医療への応用にはまだほど遠い段階にある。
キーワード
2020年調査にはこの項目はありません。
ID | 2020_E937 |
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調査回 | 2020 |
注目/兆し |
2020 ※2020年調査にはこの項目はありません。区別のため、便宜上 「2020」 としています。 |
所属機関 | 公的機関 |
専門分野 | ライフサイエンス |
専門度 | - 2020年調査にはこの項目はありません。 |
実現時期 | 10年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 27 (化学工学) |
分析データ クラスタ | 54 (理化学/分子化学) |
研究段階
2020年調査にはこの項目はありません。
インパクト
2020年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
タンパク質や核酸のどのような因子が細胞内液液相分離に関与しているのか、また、細胞内で液液相分離がどのように発生し、機能しているのかを調べるための分析方法・技術の開発にブレイクスルーが必要と思われる。例えば、分子プローブ開発、光遺伝学、超解像度ライブイメージング技術、濃厚溶液の分光学的解析技術、理論的記述、液滴を定量的に評価するための指標の確立など、物理・化学の分野からの参入による液-液相分離の新規分析技術の確立により、難治性疾患の解明や治療法の確立が期待される。