NISTEP注目科学技術 - 2020_E880

概要
2つの標的分子を連結したキメラ化合物による強制的シグナル伝達制御と創薬。
例えば、女性ホルモン受容体であるエストロゲン受容体の異常(過剰)活性化による乳がんに対して、エストロゲン受容体リガンドとタンパク分解にかかわるユビキチンのリガンドを連結した分子を使用すると、エストロゲン受容体を強制的にユビキチン化して分解させることができることから、がんの新たな化学療法として盛んに研究されている。また、リン酸化カスケードにおけるリガンド同士もしくは、標的タンパクのリガンドとリン酸化酵素のリガンドを連結することで、目的の分子のみを強制的にリン酸化することができる。リン酸化を主としたシグナル伝達を制御することができるので、リン酸化が関与した革新的医薬品の創製につながる。
キメラ化合物は低分子医薬品創製における革新的な方法であり、創薬における大きなブレークスルーにつながる。
キーワード
2020年調査にはこの項目はありません。
ID 2020_E880
調査回 2020
注目/兆し 2020
※2020年調査にはこの項目はありません。区別のため、便宜上 「2020」 としています。
所属機関 大学
専門分野 ライフサイエンス
専門度 -
2020年調査にはこの項目はありません。
実現時期 10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 47 (薬学)
分析データ クラスタ 5 (分子生物学/薬理学)
研究段階
2020年調査にはこの項目はありません。
インパクト
2020年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
強制的にタンパク分解やリン酸化を誘導するため、ホメオスタシスにより誘導されるタンパク分解やリン酸化にかかわる分子が一時的な欠乏を起こす可能性が高い。