NISTEP注目科学技術 - 2020_E877

概要
「タンパク質立体構造の予測技術とその展開」
 AIによって、アミノ酸配列からタンパク質の構造予測が現実のものになりつつある。タンパク質フォールディング研究の歴史はAnfinsenらによる1950年代に遡ることができるが、これまで生命科学の未解決課題として残されてきた。2020年11月末に、海外研究グループによりAlphaFold 2が発表され、コンピュータのみでの予測がX線結晶構造解析のような実験技術に匹敵する精度にようやく到達した。実際は、実用面からもまだ改良が要すると思われるが、今後ますますの展開が予想される。この技術革新に伴い、分子シミュレーション研究の飛躍的な進歩も期待され、計算化学分野における解析技術にもAIの導入が積極的になると思われる。
キーワード
2020年調査にはこの項目はありません。
ID 2020_E877
調査回 2020
注目/兆し 2020
※2020年調査にはこの項目はありません。区別のため、便宜上 「2020」 としています。
所属機関 大学
専門分野 ナノテクノロジー・材料
専門度 -
2020年調査にはこの項目はありません。
実現時期 10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 43 (分子レベルから細胞レベルの生物学)
分析データ クラスタ 46 (データサイエンス/機械学習・AI)
研究段階
2020年調査にはこの項目はありません。
インパクト
2020年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
例えば、AIが学習したものから逸脱した立体構造についてどう予測するかが課題になると思われる。その打開策の1つとして、これまで報告されていなかった構造モチーフを実験的に提案することが要求されるかもしれない。また、計算機シミュレーションの発展という観点からは、タンパク質立体構造と機能の結びつきをAIで解析する方法論の提案が課題となってくる。