NISTEP注目科学技術 - 2020_E862
概要
「環境への窒素ロスを低減するサプライチェーンの開発」:食料やエネルギー消費に伴う環境への窒素ロスは地球温暖化、大気・水質汚染、生物多様性の損失等を通じて人間社会への脅威となっている。一方で、養分としての窒素の利用効率を高め、環境への負荷を低減することに成功すれば、限られた資源の有効利用を通じて人類社会の持続性に寄与することが出来る。従来の科学技術はその個別項目のプロセス理解や対応技術の開発に寄与してきたものの、食料や物資のサプライチェーン全体を通じた窒素利用やリサイクル、環境ロス低減に向けた統合的な知見とそれを活かした技術開発は十分では無い。また、それに関わる多様なステークホルダーの行動変容のドライバーを考慮に入れた技術設計に向けた課題が多く、超学際的アプローチによる科学技術開発の取り組みが急務である。
キーワード
2020年調査にはこの項目はありません。
ID | 2020_E862 |
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調査回 | 2020 |
注目/兆し |
2020 ※2020年調査にはこの項目はありません。区別のため、便宜上 「2020」 としています。 |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | 環境 |
専門度 | - 2020年調査にはこの項目はありません。 |
実現時期 | 10年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 64 (環境保全対策) |
分析データ クラスタ | 2 (マシンインテリジェンス/センシング・データサイエンス) |
研究段階
2020年調査にはこの項目はありません。
インパクト
2020年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
食料の生産、加工、流通、消費までのサプライチェーンにおける窒素利用効率を高め、その過程での環境への窒素ロス(窒素フットプリント)を定量化するシステムを開発し、生産者、加工・流通業者、消費者それぞれのレベルにおける行動変容が環境への窒素ロスを低減し、その便益がフィードバックされるような科学技術が必要となる。目に見えない環境負荷の問題を、経済やエネルギーの循環にどのようにリンクさせるのか、社会意識・社会行動と科学技術の双方向的な取り組みを推進することがブレークスルーにつながると期待される。また、そのことが国連の持続的開発目標(SDGs)の実現に向けて重要な科学技術的な貢献になり得るであろう。