NISTEP注目科学技術 - 2023_E205

概要
バイオマス資源を用いた循環型処理技術の開発の取り組みを行っています。
カーボンニュートラルの取り組みが、世界的にも強く求められています。

循環型社会を如何に構築するかにある。減量化(Reduce)、再使用化(Reuse)、再資源
化(Recycle)は、これは我々がやっていかなければならないマテリアルリサイクル(新し
い製品の原材料として使用する)やサーマルリサイクル(燃やした際に出る熱をエネル
ギーとして利用する)の研究や開発が必要である。

キーワード
バイオマス資源 / 循環型処理技術の開発 / カーボンニュートラル
ID 2023_E205
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 環境
専門度
実現時期 5年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 64 (環境保全対策)
分析データ クラスタ 31 (環境化学)
研究段階
産学官で、国の予算を活用させていただき、積極的に取り組んできました。また、海外のベトナムやタイなどの国の大学とも積極的に取り組んできました。
バイオマス資源は、再生エネルギーとしての活用だけでなく、循環型社会構築に向けて、有効な用途開発が、必要なので、ゼロエミションを目指した取り組みを進めています。
インパクト
森林資源の有効利用およびリサイクルの観点から、青森ヒバ廃材よりヒバ油を抽出したオカクズを鶏舎の敷きワラに使用した後、堆肥化にして土に返すリサイクルシステムを行ってきた。さらに新たなオガクズの利用方法として木材の持つ、多孔質な構造に着目した炭
素材料の開発を行い、ヒバ油・ウッドセラミックス・木酢油としてバイオマス資源の循環型処理技術として確立した。地球環境保護や資源リサイクルの観点から,廃材,樹皮,古紙,おがくず等の木質系廃棄物を有効利用する方法の開発が待望されている。近年,これら廃棄物をフェノール類やアルコール類で処理して汎用の有機溶剤に完全に溶解する技術による木材液化物を今まで使用してきた石油系フェノール樹脂に代る含浸材料として使用が可能となった。循環型社会構築に向けた研究開発は、環境イノベーションとして、可能になるので、産学官体制が、効果をもたらすと思います。
必要な要素
バイオマス資源を用いた循環型処理技術として、バイオマス資源の成分抽出技術、抽出残渣の有効利用、炭化技術による炭素材料の創出と熱分解物の有効利用を行い、ゼロエミションを目指す、循環型技術の構築が、大事です。また、製造装置も安価なものが、事業化に強く求められています。